top of page
検索
明輪寺 / 空性寺
2020年12月25日読了時間: 9分
人間性と「中道」
人というものは、今更ことわるまでもなく、各々性格の違いを備え、その有り様はまことに千差万別である。一人として同じ性格の人はいない、といってよいであろう。そうした性格の違いにより、あたかも万華鏡のように各人各様の色とりどりの考え方や態度が表われ、ときには周囲の人々に偏見や誤解...
閲覧数:107回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月25日読了時間: 8分
「盆」と「施餓鬼」の意義を考える--輪廻の彼方--
盆 「盆」は先祖供養の中で最大の行事である。また日本の年中行事としても正月と並ぶ大きな行事である(実際、盆と正月の年二回のこの期間、日本全体が休日となったかのような観がある)。これだけ大きな仏教行事であるが、なせ「盆」と呼ふのだろうか。実は、この「盆」という言棄は、日本語で...
閲覧数:177回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月25日読了時間: 23分
第三の救済をめざして--愛と慈悲からの超克--
キリストの「愛」および釈迦の「慈悲」という東西の代表的な宗教の教えがあるにもかかわらず、この二千年を越える年月の間、人類はなぜ平和で幸せな人生が歩めなかったか、あるいは現在もなお悩み苦しむ人々がなぜかくも多くこの地球上に存在するのか。この素朴な疑間を残した状態のまま、いくら...
閲覧数:108回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月19日読了時間: 3分
彼岸の意義
「彼岸」(彼岸会)は、春分と秋分の日それぞれを「中日」として前後各3日、計7日間にわたり展開する仏教行事です。彼岸とは、インドの言葉(サンスクリット) 「パーラミター」(音写「波羅密多」)の訳語「到彼岸」の意です。ちなみに、語学的構造は下記のとおり:...
閲覧数:129回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月19日読了時間: 4分
盆と施餓鬼
盆(正しくは、盂蘭盆会)の時期に施餓鬼会をするところが多いので、両者は混同されやすいのですが、これらは本来、別のものです。本稿では、両法要の性格について若干ご説明させていただきます。 盆は、旧暦7月15日を中心に行なわれる仏事で、本質的に、祖先の霊を自宅に迎えて種々の供物を...
閲覧数:160回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月11日読了時間: 15分
「怒り」の利害得失
仏教では、わたしたちが常日頃気をつけるべき有害な毒として三つをあげています。それは、貪(トン 貪り)、瞋(ジン 怒り)、痴(チ 愚かさ)であり、これを『三毒』と呼びます。このなかで、「瞋」すなわち怒りや恨みの毒が最も有害であるといわれています。...
閲覧数:104回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月11日読了時間: 14分
善・悪・偽善
私たちは平生、本音と建前を使い分けて生活しています。本音だけ、あるいは建前だけでは、日々の社会生活に支障が生じることを経験的に知っているからです。本音とは、本心のことです。では、この本心というものの正体は何でしょうか? 実は多くの場合、人を裏切る心、人に嘘をつく心、人を罵る...
閲覧数:112回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月4日読了時間: 7分
「いのち」と念仏
我々人間はだれでも、自己一人のみでは生きていけるものではない。家族、隣人、自然あるいは世界の人びとの中にあって、意識するとせざるとにかかわらず、相い依り、相い関係しているからこそ生き永らえることかできるのである。 ところで、現今の科学技術の発達は実に目ざましく、従来不明であ...
閲覧数:114回
明輪寺 / 空性寺
2020年12月4日読了時間: 5分
縁起 −−「中道」への鍵
釈迦は菩提樹の下で、縁起の理法を観じて悟りを開いたといわれる。縁起とは、まさに「縁って起こる」という意である。雑阿含経(ゾウアゴンキョウ)という、釈迦時代からほど遠くない仏教展開初期の経典には、「これあるに縁って彼あり、これ生ずるによって彼生ず、これ無ければ彼無く、これ滅す...
閲覧数:110回
明輪寺 / 空性寺
2020年11月17日読了時間: 11分
蝶の羽ばたき
本来は気象学の分野で使われ始め、世間にも流布するようになった用語のひとつに「バタフライ効果」という言葉があります。これは、蝶(英語で「butterfly バタフライ」)が羽ばたく程度のきわめて微細な空気の撹乱ですら、遠く離れた場所の気象に影響を与える(たとえば竜巻の発生)だ...
閲覧数:100回
明輪寺 / 空性寺
2020年11月17日読了時間: 24分
環境問題への取り組み--仏教的視点と自然の権利--
先端科学は、私たち人間の遺伝子が原始生物から遙かに生命を受け継ぎ、現存する地上のあらゆる微生物や動植物とも生命機能を共にしていることを明らかにしています。また、地球全体が太陽、水、空気などとの微妙なバランスを保ちながら、無数の生物が共生している壮大な生命体であることが確認さ...
閲覧数:243回
明輪寺 / 空性寺
2020年9月26日読了時間: 11分
不安の心理---自己愛に苦しむ現代人
人間は、美しい一面と同時に醜い面をもち、強さと同時に弱さをもつ存在です。そして宗教の目的は、こうした人間の醜さや弱さの原点を認め、そこに許しの気持ちをもつことです。これは「甘やかす」ということとは違います。自己の確立ができなければ許しに基づく人生観を得ることはできません。倫...
閲覧数:171回
明輪寺 / 空性寺
2020年9月26日読了時間: 11分
入滅の意味---死を乗り越えるということ---
かつてインドを一人旅した折、斎戒沐浴の聖地として名高いヴァーラーナシー(別名ベナレス)のガンジス河で目にしたものは、インド全土から引っきりなしに運びこまれる夥しい数の遺体に対する荼毘(火葬)の光景でした。有縁無縁のたくさんの人々が見守る中、白布にくるまれた遺体が川岸のいたる...
閲覧数:98回
明輪寺 / 空性寺
2020年8月6日読了時間: 21分
「多様」と「共通」の視点
最近は「遺伝子」や「DNA」などの言葉が日常でも頻繁に用いられるようになってきました。この「遺伝」という概念には、おおざっぱに言うと2つの意味があります。「伝えていく」と、「新しく生み出していく」という意味です。受け継いだものを伝えていきながら、同時に新しいものを生み出して...
閲覧数:106回
明輪寺 / 空性寺
2020年8月6日読了時間: 13分
生命操作時代の光と影
以前、実験用ネズミの背中から人間の耳が生えている映像が発表され、世間の耳目を集めたことがありました。現代の生命科学は、このような自然界に存在しない、おぞましい生物もつくり出すことが可能になったのです。もちろんそれは、損傷を受けた人体をなおす再生医療の実験として公開されたもの...
閲覧数:98回
明輪寺 / 空性寺
2020年7月20日読了時間: 10分
仏教的人生観とは---我執を捨て去る---
仏教は人間の奥深くに潜む不安と苦悩をまっすぐに前から見据え、その解決を外なる神々や諸霊に求めず、あくまで人間の内側の悟りに求めます。釈尊によってこのような基本的な方向が定められて以来、それに従う多くの人たちの求道の成果が多彩な経典を生み出しました。また、存在の理法についての...
閲覧数:124回
明輪寺 / 空性寺
2020年7月20日読了時間: 15分
この世は夢か幻か---仏教が見る心の世界
私たちの日々の行いは、ちょうど香りが衣服に移って残り香となるように、そうした行為の記憶が心の奥底(深層意識)に植え付けられ蓄積されていきます。これを仏教では「薫習」(くんじゅう)といいます。日常のあらゆる行為は意識の奥底に沈殿して、あたかも芽が出て成長していく植物の種子のよ...
閲覧数:97回
明輪寺 / 空性寺
2020年7月13日読了時間: 14分
「感情」の正体
わたしたちは日頃、いろいろな感情を経験します。芸術作品に感動し、人に悪口を言われて傷つき、試験に落ちたといっては落胆し、時には激しく怒って相手を罵ったり、悲しみのあまり涙を流すこともあるでしょう。反面、他人の挑発にも乗らず常に冷静沈着な人は、感情を完全に滅却しているようにす...
閲覧数:106回
明輪寺 / 空性寺
2020年7月13日読了時間: 15分
足るを知る ---欲への思い---
「欲望」とは一般に「何かに不足を感じて、それを満たそうと激しく望むこと」ですが、その根本は仏教で説く「煩悩」に行き着きます。この「煩悩」とは、私たちの身心を煩わし悩ませ、苦しみを生みだす一切の妄念のことです。煩悩が人に付きまとって離れない状態を、犬が足に纏わりつく様に喩えて...
閲覧数:173回
明輪寺 / 空性寺
2020年7月6日読了時間: 15分
自然な生き方とは--「共生」への道筋
私たち人間は知性が具わっていることにより、かえって過去や未来に対する焦慮の念に始終つきまとわれています。また、屹立する高層建築のように、外部から引きあげる力よりも内面的に支える力がないと、それまでの自信やプライドもあっけなく崩れてしまいます。内面的な支えとなる大きな要素のひ...
閲覧数:113回
bottom of page